花と私の物語、第4話。
前回まで、私、咲良の目の前に【花の世界への入り口】が現れた物語をお話しして来ました。
人生が真っ暗で、転んで、起き上がる力もなくうずくまっていた時、光を投げかけ、転機をくれたのはお花たちでした。
ここまでのお話は、言ってみれば花と私の出会いまでのプロローグ。
ここから、花の道を進む私の前に次々と、新たな扉が現れて、まるでロールプレイングゲームのように「花の持つ魔法の力」を知る、冒険が始まります。
起きるイベントをクリアして、一つずつ扉の鍵を手に入れながら、「花たちの小さな声がわかるようになるまで」の物語をお話ししていきます。
ここから先は、読んでくださっているあなたにも魔法がかかってしまうので、ご注意くださいね。
お花大量虐殺時代
『華道』のお稽古を始めてからの4~5年は、今思い出しても、ひどい態度で花に向かっていました。
もともと、お花が苦手なので‥その頃の私にとって、花は”作品を作る為の道具(ツール)”でしかなく、お稽古をしている時は創ることがただただ楽しくて、ワクワク花に向うのですが…
家に持って帰ってくるなり一気に興味がなくなり‥放置。
「綺麗だね」と部屋に飾ってあげることもせず、お稽古から持って帰っては「包み」にくるんだまま、水にもつけずに放置して、枯れたら捨てる。
その繰り返し。
当時を思い出すだけで花たちに申し訳なくて、胸が痛くなります‥
お花を大量虐殺して、お花のミイラを大量製造していた、暗黒時代です。
この頃はまだ部屋の中に花を置くことにも抵抗があって、花に対する愛情は、自分の中には
なかったように思います。
それはそのまま、いけた作品にもしっかり表れます。
そんなおもいで作り上げた私のいけばなは、いくら型どおりに体裁は綺麗に整えられていても、花の美しさが生き生きと伝わるわけもなく。
花の扱いは雑だし、無理やり思いどおりの形にしようと、花や枝を強引に折ったり曲げたり。
先生にはお見通しで、よく注意されていました。
植物たちは、空の上で情報交換している
そんなある日、何気なく観ていたTV番組で、ある衝撃の事実を知ります。
だいぶ昔に、『オーラの泉』という番組が流行ったのを覚えていますか?
美輪明宏さんと江原啓之さんがナビゲーターのトーク番組で、確かデヴィ夫人がゲストの
回でした。(ものすごい濃いメンバーですね。笑)
空の上には、神様たちが集う「神様の世界」と同じように、「花の世界」という花たちの『集合意識』の世界があって、
花の手入れが悪かったり、花を乱暴に扱う人は、その全お花たちの情報ネットワーク上で「あいつダメ」って噂されているそうなんです‥。
それを聴いた瞬間、「マズイ‥きっと私、ブラックリスト入りしてる!」と、サーっと血の気が引きました!
その日以来、「とりあえず水にだけは入れることにしよう」と決意して、家に持ち帰った花を、なんとか水を張ったバケツに突っ込むことはするようになりました。
もちろん、この頃の私にお花からのメッセージなど受け取れるはずもなく‥『花たちのネットワーク』の存在も、まだよくわかっていませんでした。
花と通じ合えるようになるには、このネットワークのリストに「この人間はお友達になれる人」と、まずは載らないといけません。
植物たちは、空の上から、ちゃんと見てます。
しばらくお手入れしていない観葉植物や、花瓶に入れっぱなしのお花があったら、今すぐメンテナンスを~!見られてますよ~~
そしてある日突然、花たちの小さな声が聞こえるタイミングがやって来ました。
続きます。
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