夜明け前が一番暗い。人生どん底だった時期
迷える羊OLの”趣味”探しの旅
花と私の物語、第2話。
私にとって”お花の世界”への入り口に立つきっかけになったのは、『華道』を習い始めたことでした。
27、8歳の頃でしょうか‥
その当時の私はまさに人生のどん底!という状況で‥
生活も、仕事も、お金も、恋愛も、何もかもが、ぐっちゃぐっちゃに絡まった毛糸玉みたいになって、どうにも身動きが取れず、その辺に転がっていました。。
それまでの人生の大半は、「本当にやりたいこと」や「自分らしさ」を探しながら、なかなか見つけることができず…
毎年毎年、元旦には「今年こそ、OLを卒業できますように」と願をかけることを10数年繰り返す、『迷える羊OL』な生き方をしていました。
そして、ついに、限界がやって来たんです。
当然、精神状態も最悪で、日常生活をまともに送ることもできなくなって、診療内科に通うことに。
ある日、カウンセリングで先生から突然、聞かれました。
「趣味ってなんですか?」
‥‥
‥‥‥‥?
‥‥‥‥‥‥!!
私、答えられなかったんです。
「買い物は好きだけど‥(趣味をはるかに超えて依存の域)」
「映画も好きだけど‥(映画監督になりたかったけど途中で挫折)」
好きなことは思いついても、“趣味”と言い切れるほど大切なモノは、その時の自分には何もありませんでした。
‥それに気づいたことは、自分でも、衝撃でした。
自分を楽しませるもの、ほっとひと息つけるような楽しみを、それまで何も持っていなかったことに気づいたんです。
そこから、私の「趣味探し」が始まりました。
とにかく、興味を持ったモノを片っ端から試してみる。
いろんなコト、やってみました。
必要なきっかけは、
必然でやってくる。
そのうち、ある日ふと、「せっかくだから日本の文化が勉強できるような、『道』がつく習い事をしてみたいな」と、思いついたんです。
第一希望は、『茶道』でした。
私にとって、お茶を飲んでまったりしている時間は、なによりも幸せな時間なので。いいかなって。
ちょうどその頃、職場でお世話になっていた女性の先輩がたまたま『華道』を習っていて、「よかったら見学に来ない?」と声をかけてくれました。
花が苦手な私にとっては、全く興味のわかない提案だったのですが、なんとなーく、直感で「行ってみようかな…」と思ったんです、その時。
その時の私にはまだ、『意味のある直感』を嗅ぎ分けるだけの経験値はなかったのですが、 ピン!と、私の中の何かが、反応しました…
休職中で時間はたくさんあったので、「一度見学だけ行ってみて、無理そうだったら、何か理由をつけて、後で断ればいいや」と、断るのを前提で、ただの好奇心からお試しの『華道』のお稽古に足を運ぶことになりました。
‥‥その、ほんの小さな好奇心から行ってみた1回のお稽古が、私の人生を変えてしまうことになるとは、その時の私はまだ知りませんでした。
続きます。→花と私の物語3へ
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